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サイレントマジョリティが沈黙を破る日

サイレントマジョリティという言葉をご存知でしょうか。
日本語で言うところの「物言わぬ多数派」で、数としては多いものの、積極的に発言はしない人々のことを指します。
2016年アメリカ合衆国大統領選挙で、ヒラリー氏優勢とされるなかトランプ氏が逆転勝利を果たしたり、秋元康氏がプロデュースを手がけるアイドルグループ・欅坂46のデビュー曲のタイトルになったりと、昨今なにかと注目を集めている言葉の一つです。

よく、「最近の若者は自分の意見がない」と言われます。
かくいう僕も最近の若者の一人ですが、彼らは「自分の意見がない」のではなく、「自分の意見があっても言わない」だけなのだと思います。
集団において意見を表明することには、少なからず責任が伴うものです。
それをリスクであると捉えた結果、沈黙を貫いてしまうのでしょう。
もっとも、そのようなことは昔から言われており、若者というのはいつの時代もそういうものなのかもしれません。

ところが、最近は少し事情が変わってきたようです。
SNSの普及によって、人々は気軽に自分の意見を発信できるようになりました。
それは、なにも政治的メッセージに限ったことではありません。
自分の好きな本や音楽について、あるいは社会に対する問題提起など……
今まで声をあげようにも発言の場がなかったようなことも、指先一つで世界中に届けることができるようになりました。
SNSによって、サイレントマジョリティが可視化されたのです。

しかしながら、これほど簡単に意見を発信できるようになったのにもかかわらず、依然として声をあげない人々がいます。
本当になにも考えていないのならともかく、自分の意見があるのにそれを声に出さないというのは、実にもったいないことです。
思いは、形にしなければ伝わりません。
声が大きな人の隣で沈黙を守り続ける時代は、もう終わったのです。


サイレントマジョリティー

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