プログラミング言語のJava(ジャバ)とJavaScript(ジャバスクリプト)は、名前が似ていることからしばしば混同されがちです。
- 「JavaはJavaScriptの略だと思っていた」
- 「JavaScriptをJavaって略したら炎上した」
- 「JavaScriptができると言ったらJavaをやらされた」
このような話は、エンジニア界隈ではある種の定番ネタとなっています。
JavaScriptの名前の由来
実際のところは、JavaScriptがJavaの人気にあやかって命名されただけであって、JavaとJavaScriptの間に直接の関係はありません。
JavaScriptはネットスケープコミュニケーションズのブレンダン・アイクによって開発され、Netscape Navigator 2.0で実装された。開発当初はLiveScriptと呼ばれていたが、1995年にサン・マイクロシステムズ(現・オラクル)が開発したプログラミング言語Javaが当時大きな注目を浴びており、ネットスケープとサン・マイクロシステムズが業務提携していた事もあったため、JavaScriptという名前に変更された。
JavaとJavaScriptの違い
JavaとJavaScriptの大きな違いとして、プラットフォームがあります。
Javaは基本的にサーバー上で動く言語で、JavaScriptは基本的にブラウザ上で動く言語です。*1
文法的にそこまで違いはないので、一方しか書いたことのないエンジニアでももう一方を読むことぐらいはできると思いますが、書くとなると難しいでしょう。
JavaとJavaScriptは何と何ぐらい違うのか
そんなJavaとJavaScriptの違いを分かりやすく伝えるためのたとえとして「インドとインドネシアぐらい違う」と言われることが多いですが、これはあまり的を射た表現ではありません。
なぜなら、インドネシアは別にインドの人気にあやかって名付けられたわけではないからです。*2
他には「メロンとメロンパンぐらい違う」とも言われますが、メロンパンの名前の由来には諸説あり、こちらもたとえとしては微妙なところです。*3
それでは、JavaとJavaScriptは何と何ぐらい違うのかと言うと……
『ブラック・ジャック』と
『ブラックジャックによろしく』ぐらい違います。
『ブラック・ジャック』と『ブラックジャックによろしく』はいずれも医療漫画ですが、作者はもちろん、内容も異なります。
名前が似ているのは、単に『ブラックジャックによろしく』が『ブラック・ジャック』の人気にあやかって命名されたからにすぎません。
拙著「ブラックジャックによろしく」は、手塚治虫さんの「ブラック・ジャック」を念頭に置いたタイトルとなっています。
出典:僕の好きな漫画14「タイガーブックス」|佐藤秀峰|note
JavaとJavaScriptは、『ブラック・ジャック』と『ブラックジャックによろしく』ぐらい違うのです。